GADHA 加害者変容プログラム詳細

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本記事の目的

本記事は、GADHAが提供する「GADHA 加害者変容プログラム」に関心のある方が、参加するかどうかを検討するために必要なあらゆる情報を提供するための記事です。

加害者変容プログラムのゴール

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これまでのプログラム受講者による「本プログラム全体を、自分と似た加害者に対してどのくらいおすすめできますか?」というアンケートへの回答は、10点満点中9.5点となっています。

加害者変容プログラムとは何か

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GADHA 加害者変容プログラムは、最大6名の少人数による完全オンラインで、概ね隔週1回2時間を6万円(税抜き)で開催します。日程は参加者が揃ってから相談して確定します。

全12回ですが、初級・中級・上級と3つのセットに分けることで

  1. 一度に12回分払わないので、価値がないと感じた時に止めやすい
  2. 級で区切るため、毎週参加を数ヶ月続ける必要がある場合と比べて日程の調整がつきやすい
  3. 一方連続で受ければ半年で

受講完了できる(※現在は初級のみ実施中、中級は2022年前半、上級は2022年後半に開講予定)

といったメリットがあります。

現在は参加希望者が3名以上集まったタイミングで日程調整を行うため、固定の日程にはなっておりません。基本的には毎月開催する予定ですので、たとえば10月に参加希望であれば9月中旬までにご連絡いただければ幸いです。

プログラム参加希望の方は、こちらの問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。コミュニティへの参加後、アナウンスに応答する形で参加希望をいただきます。

参加者状況

  • 2022年02月分-残席6
  • 2022年01月分-残席6

どんな内容なのか

現在、会の雰囲気をイメージしやすくするために、シリーズ記事を作成しています。ぜひ、以下よりご覧ください。

また、初級プログラム参加者の方々による座談会を開催しました。その様子はこちらからご覧ください。GADHA変容プログラム初級参加者座談会

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プログラムは上記の5つの要素で構成されます。それぞれ概要を述べます。

1.チェックイン

会をはじめるにあたって、参加者の率直な感情をシェアする時間です。関係が悪化していたり、感情が強く動揺するような経験を1週間の間で経験していたり、変容の葛藤や苦しみを強く感じているような場合は特に、そういった感情をまずは「テーブルの上に置く」だけでも、参加するにあたっての心が調います。

2.ホームワークを対象としたケーススタディ

プログラムでは毎回ホームワーク、つまり宿題が与えられます。単にプログラムに参加すれば良いのではなく、日々の中で時間を作って、自分の加害性と向き合い、変容するための活動を行います。

その1週間での成果、アウトプットを発表するのが「ホームワークの共有」の時間です。取り組む中でどんなことを感じ、考え、気づくことができたか。その苦しみやしんどさもシェアしていきます。

ホームワークは加害性を可視化するような内容になっています。それにより1.自身の行動を内省する能力を身につけ、2.対処法を検討することが可能になります。

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(ホームワークの例)

3.レクチャーとディスカッション

続いて、その回のレクチャーを行います。この内容は「GADHA 加害者変容理論」の最新版の中から、特に重要なものを提供することになります。

プログラム当日をディスカッション・質疑応答に充てるため、現在はレクチャーの内容を録画にて提供しています。事前に見てきていただき、当日はそれを元に理解を深めます。

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レクチャーに用いるスライドは全体で200ページを超えており、非常に膨大なボリュームとなります。入門プログラムにて、GADHAの加害者変容理論の全体像を最低限把握することが目的です。

プログラムに参加しただけで全てを理解するのではなく、繰り返し学び続けることを強く推奨しています。

4.ホームワークの説明

次回までのホームワークの概要、目的、やり方などを説明します。

5.チェックアウト

プログラムの最後の時間に、感じていること、考えていること、気づきなどを共有します。ここでも感じているモヤモヤや苦しみ、納得のいかなさなどネガティブなものも含めて「全てをテーブルの上に置く」ことを目指します。

全体としての特徴

このプログラムは、ホームワーク、ケーススタディ、レクチャーを組み合わせ、「単に座っていれば時間が過ぎる」ようなものではなく、能動的な学びの場を目指しています。

とにかく少人数で、全員非常に強い意欲を持って参加しています。また、オンラインでのチャット(slack)グループもあるので、リアルタイムで相談やわからないことの確認なども可能になっています。

加害者変容は非常に苦しく心理的負担も大きいプロセスです。当事者会など他の活動は「継続的に同じ人間と少数で深める」活動ではないため、このプログラムの同窓生はある種の支え合い、ピアネットワークが最も形成されやすくなっていて、一種のチーム・仲間としての感覚を得られます。

ぜひ実際の様子はこちらからご覧ください。

初級プログラム参加者の方々による座談会を開催しました。その様子はこちらからご覧ください。GADHA変容プログラム初級参加者座談会

どんな人が参加するのか

参加者の属性は実に様々です。

  • 年齢:20代から50代
  • 状況:離婚済み、別居中、家庭内別居、小康状態
  • 子供:いらっしゃる方もいれば、いらっしゃらない方も

一方で、共通点は非常に明確です。

  • 何が加害なのかわからない、普通に接しているだけ
  • 変わりたいけれどどうすればいいかわからない
  • 自分は論理的(口が達者、口喧嘩が強い)で、パートナーはそうではないと感じている
  • マナーや「べき論」に厳しく、理屈で詰めてしまう
  • これがラストチャンス、変われないなら別れるとも言われている
  • 身近な人にほど甘えが出てしまう
  • 所有意識、特権意識、女性蔑視があり、パートナーを下に見ている

これらは全て代表である私にも共通していることであり、おそらくはDV・モラハラ加害者に共通した人間性である可能性があります。

しかし、そのような人間であっても、加害性を自覚し、愛する人と良い関係を作りたいと心から思い、反省し、学び、変わることができれば「くつろげる関係」を作ることは可能だと信じています。

プログラム参加希望の方は、こちらの問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。

注意事項

プログラムの参加は、必ずしもポジティブな影響を及ぼすとは限りません。自分の加害性と向き合い、それを認め、変容するには多大なストレスがかかります。

そのため「おれは大変な思いでプログラムに参加しているんだ、感謝しろ」「自分が頑張っていることをわかって欲しい、なんでわかってくれないんだ」と被害者を攻撃したり、

プログラムが近くなるとイライラして加害行動を起こしてしまうといったケースがあり得ます。

そのため、プログラムによっては

  • 被害者の方との事前の面談ならびに参加希望の意思を確認すること
  • プログラムの内容を被害者の方が求めた場合に提供すること

などを、参加の必須条件にしているところもあります。

これは、加害者向けプログラムといえど、被害者支援が大前提となっており、プログラムがその目的に反する状況を回避するための重要なルールです。

本プログラムも今後そういったルールを設定する可能性がありますが、現時点では加害者の方の希望のみで参加を歓迎しています。

しかし、すでに自分の加害性が強まるのを懸念して参加を辞退されている方もいらっしゃるため、注意事項を明記させていただきました。

プログラムに参加するのはあくまで加害行動を減らすこと、自他共に持続可能な形でケアができる関係を作ることが目的であり、逆効果になるリスクを感じた場合は一度中断することをお勧めします。

また、そのような判断が可能なように、参加費用の支払いは初回プログラム完了後となっています。

実際の様子はこちらからご覧ください。

初級プログラム参加者の方々による座談会を開催しました。その様子はこちらからご覧ください。GADHA変容プログラム初級参加者座談会

外部のプログラム

GADHAの他にも、もちろんさまざまな加害者向けプログラムが存在しています。長い歴史や実績のあるもの、思想が異なるため内容や方法が異なるものも多く、ぜひ外部機関のプログラムも検討することをお勧めします。 

こちらの記事に詳細がわかりやすく記載されていますので、ぜひご覧ください。

アウェアはDV(Domestic Violence)をなくすことでジェンダー平等社会をめざす市民活動団体です。加害者プログラムはこちら

「暴力をやめたいと思っている方々を応援します」を中心的なメッセージとして持つ場です。DV教育プログラム-男性編-を準備していらっしゃいます。

終わりに

G.A.D.H.A(Gathering Against Doing Harm Again:ガドハ)は、大切にしたいはずのパートナーや仲間を傷つけたり、苦しめたりしてしまう「悪意のない加害者」が、人との関わりを学習するためのコミュニティサービスです。

当事者コミュニティとイベントの運営加害者変容理論の発信トレーニングなどを行い、大切な人のために変わりたいと願う「悪意のない加害者」に変容のきっかけを提供し、ケアのある社会の実現を目的としています。

当事者コミュニティやトレーニングに関するお問い合わせはこちらから。

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