本記事の目的
本記事は、GADHAが提供する加害者変容プログラムに関心のある方が持つであろう、
- どんな人が参加するんだろうか
- プログラムでは何をするんだろうか
- 自分はこれを受けたら変われるんだろうか
といった疑問に応え、今後のプログラム参加を検討できるように情報を提供することを目的とした「GADHA 加害者変容プログラムとは何か」のシリーズ記事となります。
他記事や加害者変容プログラム自体に関心のある方は、こちらの記事をご覧ください。
Kick-off MTGとは何か
加害者変容プログラムは、4回×3セット=全12回のプログラムで構成されています。Kick-off MTGはそれには含まれない、プログラム開始前の会となります。
この会のゴールは
- プログラムを受けるにあたって不安や疑問が解消され、
- このプログラムが「自分のような人間のためだ」と思えて、
- モチベーションが上がっている状態
になることです。
当日は、今日のゴール→チェックイン→プログラム概要→自己紹介→テーマ検討→ホームワーク→外部のプログラム→チェックアウトについて話しました。
「自分だけじゃないんだ」
今日のゴールやチェックイン、プログラム概要などは割とすんなりと進んだのですが、とにかく盛り上がり、時間を超過してしまうほどになったのが自己紹介でした。
自分とパートナーの状況・関係
- 家族構成、関係の長さ、すでに別居している、離婚協議中であるなど
- パートナーから指摘されている加害行為
- 関連するキーワード(発達障害、DV、モラハラ、愛着など)
プログラムに求めること
- プログラムやGADHAをどう知ったか
- プログラム後にどうなっていたいか
- 具体的にどんな内容を求めているか
- 参加を決めたポイント、決心はなぜ生まれたか
上記について一人が話すたびに他の4人がコメントをしていくのですが、それがとにかく共感の嵐で驚くほどでした。
「自分のことを話しているのかと思った」
「わかりすぎる」
代表である私えいなかも含めて、参加者全員が「わかる!」となるようなこともたくさんありました。
DVとりわけモラハラ傾向のある人間には何らかの明確な共通した問題構造があるということです。
そして、その問題を解消しつつある人間がいるということは、適切に取り組めば解決しうる問題である可能性があります。
様々な共通点がありましたが、例えば以下のようなものに共感する人が非常に多かったです。
- 電車の中でのマナー違反が許せない、イライラしてしまう
- 妻に理屈っぽいと言われるが、相手が論理的じゃないだけだと感じる
- 人をバカにするのもいい加減にしてと言われる
- なんで何回言ってもわからない/直らないんだと思うことがある
- 身近な人間であるほど、今後も関わるのだから変わってほしいと思う
- 相手からの真剣な話題に「仕事があるから」と拒否してしまう
- すぐバレるような嘘をついて問題を回避することがある
- 自分を見つめ直すとか、過去に向き合うといったことが苦手
- パートナーとの関係について真剣に話せる友達や場所がない
プログラムへの希望
プログラムについては、以下のような希望が出たため、それに合わせてチューニングしていくつもりです。
- とにかく具体的なアウトプットが出したい
- ケースバイケースだからこそ、実際のトラブルや問題を扱ってほしい(どうすれば良かったのか知りたい)
- 女性蔑視を自覚したがどうすれば良いのかわからないから考えたい
- 親からの悪影響があるのではないかと思っているからそれについて知りたい
- 子供への悪影響が心配
まとめ
とにかく話は盛り上がり、自分と同じような人間がこれだけいるということ、そういう「似たもの同士」と共に変わっていく機会に、期待を持てた人が多かったように思います。
これから4回の初級プログラムが始まるので、毎回レポートをしていきます。
終わりに
G.A.D.H.A(Gathering Against Doing Harm Again:ガドハ)は、大切にしたいはずのパートナーや仲間を傷つけたり、苦しめたりしてしまう「悪意のない加害者」が、人との関わりを学習するためのコミュニティサービスです。
当事者コミュニティとイベントの運営、加害者変容理論の発信、トレーニングなどを行い、大切な人のために変わりたいと願う「悪意のない加害者」に変容のきっかけを提供し、ケアのある社会の実現を目的としています。
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